ラフマニノフ交響曲第2番第3楽章、ある小節のクラリネット「レ」、アンドレ・プレビンのN響だけは楽譜通りに演奏している
このブログで何度も書いている「ラフマニノフ交響曲第2番第3楽章」
NHKFMの日曜日午後の番組「キラクラ!」は毎週聴いていますが、
2年近く前にこの曲が番組で紹介されて以来、ハマってしまっています。
YouTubeのページをなんども自動再生できるツールを入手しているので
1日に何回も聞いています。
さらに、最近は、ラジオで他の交響楽団が演奏するのも
よく耳にするようになりました。そういうとき、いつも一カ所
耳を澄まして聞くところがあります。
さらに上記の四角のところを拡大して○で囲っているところ、
「pp」という表示があります。
下記のページでは、それは映像の1分35秒付近のところです。
★NHK交響楽団(指揮アンドレ・プレビン)
https://www.youtube.com/watch?v=JVcAqmyMyfU
クラリネットはこの「3テン レ」を明確にppで吹いています。
ところが私がこれまで耳にしている同一箇所は、
N響以外はすべて、ppを無視しているのです。
例えば、現在、YouTubeで聴ける下記のそれぞれのページをお聴きください。
★Rachmaninoff - Symphony No 2 in E minor, Op 27 - Pappano
https://www.youtube.com/watch?v=zQtoOWqZ_J4&list=RDzQtoOWqZ_J4&start_radio=1#t=23
30分58秒付近
★Rachmaninoff: Symphony no.2 op.27 - Radio Filharmonisch Orkest - Complete live concert in HD
https://www.youtube.com/watch?v=SvuitFzDxDg
33分40秒付近
★ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調作品27 第3楽章 スヴェトラーノフ
https://www.youtube.com/watch?v=p_WL2JIVTIE
2分7秒付近
★Rachmaninov Symphony No.2 op.27
https://www.youtube.com/watch?v=KZLn4G5lszY
34分32秒付近
どれも「3テン レ」を「pp」で演奏していません。
なぜなのか、、、、
ピアノでよくある「楽譜出版社の違いによるのか・・・」
現在のところ、理由はわかりません。
これからも同曲を他の交響楽団の演奏で耳にするとき、
ここをどう演奏するのか、注目ならぬ注耳したいと思います。
【余談】
ところで、以前、本ブログで紹介した
ドミトリー・キタエンコ指揮 デンマーク国立交響楽団の
演奏ページは、現在、閉鎖されているようです。
https://www.youtube.com/watch?v=b_Nm7Gduvho
映像アップで流れていた大好きな女性のフルート奏者、
若いクラリネット奏者、そしてその隣に位置する
首を固定したファゴット奏者もよく覚えているので、
ページが閉鎖されていると知って、とても残念です。
上記のページの映像、音楽フィルムとして貴重な映像でした。
またどこかで是非、お目にかかりたいと切願してます。
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コメント
jkさん、コメントありがとうございます。
先ほど何度かこの3楽章を聴き直したり、スコアを見たりしているのですが「ヴァイオリンが同じ旋律を弾く」その部分を見つけ出せずにいます。もう少し、探ってみます。この曲を聴く楽しみが更に深まりました。
投稿: 木場典子 | 2023/03/22 15:10
後半の同じ旋律をヴァイオリンが弾きますが、ボウイングと音を聞くとppのニュアンスが分かると思います。このppは尊い。
投稿: jk | 2023/03/19 20:55
通りすがりのアマチュアクラ吹きさんへ
URLをお教えくださってありがとうございます。
早速拝聴しました。
なるほど「直前のシあたりから小さくしていって、ドの音を溜めて絶妙なタイミングでppでレに移る」の部分、しっかりと聴き取れました。次第にディミニッシュされながら、流れるような「ppのレ」でした。
管楽器については全く門外漢の私ですが、管楽器の特徴の一角を知った気がします。
教えて頂いたサイトは「Rachmaninof 2nd Symphony clarinet solo」というタイトルがついて、2分37秒の短い動画でした。それだけ、このクラリネットソロの部分は注目されているのかなっと思います。該当の「ppでレ」の箇所は、1分36秒あたりから聴けますね。
ところで、このサイトの最初の画面に「2012 BBC-Proms」という文字が書かれていました。「Proms」については、いろいろ思い入れがあります。
何はともあれ、貴重な音源と映像をご紹介いただきありがとうございました。音楽に対する興味がより深まりました。
投稿: 木場典子 | 2019/10/09 00:25
ごめんなさい なぜかリンクが落ちてしまいました。期待させてお預けほんとにすみません。今度こそ。
https://youtu.be/Qf1ZChhsl3E
投稿: 通りすがりのアマチュアクラ吹き | 2019/10/08 23:23
通りすがりのアマチュアクラ吹きさんへ
再びのコメントありがとうございます。
その「問題のドからレへの移行が絶妙にコントロールされている演奏」是非、聴きたいです。
前回、リンク先が書かれていなかったようなのですが、よろしければ教えて頂けますか?
投稿: 木場典子 | 2019/10/06 23:13
こんにちは、レスポンスありがとうございます。三楽章のクラリネットのソロの部分だけですが、問題のドからレへの移行が絶妙にコントロールされている演奏だと思うのがありましたのでリンクをお知らせいたします。ディミヌエンドをかなり無視して、直前のシあたりから小さくしていって、ドの音を溜めて絶妙なタイミングでppでレに移るというお手本のような演奏だと思います。こういうふうに演奏したいものです。
投稿: 通りすがりのアマチュアクラ吹き | 2019/10/05 10:47
通りすがりのアマチュアクラ吹きさん
コメントありがとうございました。
木場典子です。
確かに楽譜には「pp」の直前に「dim.」がありました。
不甲斐にもその記述に気づいてなかったことを、
頂いたコメントのあとに知りました。
N響だけでなく、他のオーケストラの演奏でも、
私はこの「dim.」っぽい演奏は感じ取れませんでした。
「意識してなかったから気づかなかった」が正しい認識かも知れません。
>楽器の特性からこのドからレに移るときは音の連続性が失われやすい難しい箇所
これは新しい発見でした。そうなのか・・と大変勉強になりました。
私はNHKFMをよく聴いていますが、これからも、
このラフマニノフ交響曲第2番のクラリネットの「レ」の部分、「注耳」して聴くことが楽しみになりました。
もちろん、この交響曲のコンサートがあるときは、絶対、生演奏を聴きにいく!!も、これからの楽しみのひとつになりました。
コメントありがとうございました。
(実は、このブログを開設して15年近く経ち、900件以上の記事を掲載してきましたが、初めて頂いたコメントでした。しかも、大好きな曲の記事へのコメントで、私の記念すべき日になりました。)
投稿: 木場典子 | 2019/10/03 23:06
ラフマニノフ交響曲第2番で検索してたどり着きました。アマチュアオケでクラリネットを吹いています。ここのソロは奏者がみんな気合を入れて吹くところですね。
あげていらっしゃるどの演奏も譜面のレの音はほぼppになっていると思います。楽譜の指示はその前のfからディミニュエンドしてppにするというものなのでppのついているレのところで不連続に急に音量が落ちるべきではないのです。ドの音で少し溜めてさらにディミニュエンドしてレに移るようなことは良くしますが。
N響の演奏はほんのわずかなことでミスとまでは言えませんが奏者の意図よりレの音が急に引っ込んでしまったように聴こえます。楽器の特性からこのドからレに移るときは音の連続性が失われやすい難しい箇所なのです。
また、絶対的な音量という意味では、管楽器のソロにおけるppは気持ち的なもので極端に小さくする必要はないことが多いです。
投稿: 通りすがりのアマチュアクラ吹き | 2019/10/01 22:32